2021年6月27日日曜日

【Guitar Cover】 VEIL OF MAYA - Mikasa と ストラトでメタルをやる事について


今回カバーしてみたのはVeil Of Maya。BPM220の3/4。忙しい。

このギターはSchecterのストラトタイプ。正式名称は「California Vintage Traditional Standard AD-CAVT-ST-STD」。めっちゃ長い。
メインギターとして既にフリーダムのストラトタイプがあるのでこちらは変則チューニング用としている。現在はドロップB。

定価10万くらい。自分は某所でチョイキズ大特価として半額くらいで買った。
外見と音は完全にトラディショナルなストラトタイプだが、薄い艶消しのネック、妙に真っ平らな指板、同社のヘルレイザー並の巨大なフレットなど随所にSchecterらしさの出ているコスパに優れたモデルだ。
この価格帯ながらペグはしっかりグローバー製。ナットはグラフテックなのも嬉しい。
電装系はガッツリカスタムしてピックアップにはSuhr「V70」を3基、元々のコントロールは1Vol1Toneだったのを1Vol2Toneに変更。リアピックアップにトーンが効くようにした。
弦切れ防止の為、ブリッジサドルもグラフテックに変更。



ここからは3シングルのストラトはメタルで使えるのかと言う話。

結論から言うと、個人的には「使える」と判断した。
冒頭の動画もちゃんとシングルコイルの音を撮った。(ちゃっかりハムのギターで録音したとかでは無い)

今回の動画の使用機材は下記の通り。

SCHECTER ST TYPE 3S (Drop B) → MXR Sugar Drive → Strymon Riverside → BIAS AMP2

セッティングとしては、Riversideである程度のディストーションサウンドを作り(ほぼ全ノブ12時)、ノブ全部12時でちょっと歪ませたSugar Driveでブースト。Riversideから「ラインレベル」で出力してオーディオインターフェースへ入力。BIAS AMP2でプリアンプをキャンセルしたJCM900モデルで使用。

という形。ギター側はリアのトーンを若干絞っている。

ある程度試行錯誤は必要だが、これで充分モダンなメタルに対応するサウンドメイクが可能。

確かにハムバッカーのギターであればいろいろな工夫無しで簡単にメタルサウンドを作れる。

ただ、シングルにはシングルのメリットもある。

まず、ダイナミックレンジが広い。(コンプレッション感が薄い。)特にこのギターのようなノイズレス構造ですら無い純粋なシングルコイルのダイナミックレンジは非常に広く、音の輪郭もハッキリ。
そのため、ここまで(ドロップB)ダウンチューニングをしても音程感が失われず再生される。
音作りによってはハムのギターをダウンチューニングした時よりも音が太く感じる。実際低音も良く出る。
そして演奏に対するレスポンスも非常に良く、ピッキングの強弱など微妙なニュアンスに早く確実に反応してくれる。
強くピッキングすれば音は太く激しく歪み、弱くピッキングすれば細く繊細な音に。
(これは逆に言うとハムバッカー&ハイゲインサウンドに慣れ、脱力ピッキングを意識している人には違和感がすごいはず。)
ちなみにピックアップ自体にハムよりパワーが無いことは紛れもない事実。

自分もメタラーのため元々シングルコイルのギターには偏見があり、
「どうせ派手に歪ませてもイングヴェイ風かリッチー風のサウンドにしかならない」「モダンメタルはハムのギター1択」と思っていたのだが、いざ自分で試してみるとシングルコイルの音作りの奥の深さに驚いた。(同時にしっかり弾くことの難しさにも驚き、イングヴェイの凄さを改めて知る。)

現在のギター業界ではハムのギターでもシングルコイルのようなレンジの広さ、レスポンスの良さなどを目指しているモデルが結構多いので、
それであればいっそのこと思い切ってシングルコイルのギターにチャレンジしてみるのもいいと思う。(ダウンチューニング前提のモダンメタラーであっても)

「ストラト(シングルコイル)でメタルは無理」

これはまだ機材の充実していなかった旧時代のギタリストの作り上げた古い情報なので、
今のギタリスト達には是非自分の目と耳で情報のアップデートをどんどん行ってもらいたい。
せっかく世の中に素晴らしいシングルコイル搭載ギターが沢山存在するのに、偏見でそれらが「一度も試されること無く」購入の選択肢から外れてしまうのはとても勿体ないと思うので。

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