現代的なドライブサウンドの完成形だと思う。
かつてDamage Controlというエフェクターメーカーがあった。
アホみたいに巨大な筐体に本物の真空管を搭載したペダルを発売し、サウンドクオリティの高さとアホみたいな筐体に魅了された一部のマニアに愛されたメーカー。
プリアンプ「Demonizer」とハイゲインペダルの「Solid Metal」を試したことがあるが、
どちらも非常にサウンドクオリティが高く、筐体の大きさを除けば素晴らしいペダルだった。
大きさ故にボードに収まらないと判断したので買わなかったが今となっては買っておけばよかったと思う...。
そんなDamage Controlが2005年に心機一転して新たなブランド、「strymon」を立ち上げ話題となった。
発売するのは主に空間系ペダルで、そのどれも「音が良い」「筐体サイズが小さめ」「多機能」「操作がシンプル」という事で世界中でたちまち人気に火が付き、一時期はプロ・アマ問わずエフェクトボードに高確率で鎮座する程に普及した。
が、個人的にはDamage Control時代の歪みの音を知っていたので、
歪みが出るのはいつかと楽しみにしていた。
が、一向に発売されず。
ブランド立ち上げから10年ちょっと。2016年にstrymonブランドとして初のドライブペダル、記事タイトルの「Riverside」が発売される。
ようやく出たか。と思ったものの、その間に色々と素晴らしい歪みを手に入れてしまったのでもはや眼中に無く...。
しっかりと試すことができたのは2020年になってから。
ふと思い出して試奏した結果、即買い。
所有する様々な歪みを押しのけ現在はメインの音になっている。
簡潔に言うと"本当の意味で"どんなジャンルでも使える1台。
評価
★良かった点
・DRIVEの可変幅がエグい。ミニスイッチによるゲインステージの変化も併せてちょっと歪むクリーンからハイゲインまでカバー。
・DRIVEノブの位置に応じて内部で様々なパラメーターが変化するため、DRIVEノブがどの位置にあってもちゃんと"使える音"になる。
・ハイゲイン時の音が薄くない。真空管アンプに近い質感。
・イコライザーの効きの良さ。3バンド+ミニスイッチによるミドルブースト。
・ラインレベルでの使用に対応。アンプのリターンへの接続ももちろん可能。
・FAVORITE機能で実質2chとして使用可能。
・内蔵ノイズゲート搭載。これもクオリティ高い。
★微妙な点
・9V DC駆動(250mA以上)だが、専用アダプターを使用せずパワーサプライを使うと機種によっては250mA対応にも関わらず正常に動かなくなる。
・デジタル・アナログ混合のペダルなので、上記同様に劣悪なパワーサプライを使うとノイズが増えると思われる。
ファズ系以外であれば音作りの幅は広く、イコライザーセクションを上手く使いこなせば「○○のアンプっぽい音」という感じで色々と作れる恐ろしい1台。
その後同社から同じく歪み系「Sunset」が発売された。
「Riverside」がアンプっぽい歪みを追求したモデルとすると、
「Sunset」はオーバードライブを徹底的に追求した1台。
様々な伝説的オーバードライブサウンドを再現したりアレンジしたりオリジナルの音を作ったりできる非常に楽しいモデルとなっている。
個人的にはオーバードライブサウンドはほぼ使わないので買っていない。
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